現代は一万円札、五千円札、千円札しか紙幣になっていませんが、以前は500円札もありました。では、500円札をはじめとする旧紙幣 いつまで使えるのでしょうか。
また、500円札はいつまであったのかも気になりますよね。そこで今回は、500円札はいつまであったのか、500円玉に変更した理由などを解説していきたいと思います。
500円札はいつまであった?
今は硬貨となっている500円玉ですが、いつまで紙幣として使われていたのでしょうか?500円札は1951年に発行が始まり、1994年に停止となり、500円玉に切り替えられるようになりました。500円札であった頃は岩倉具視が肖像画になっています。
また、現在は500円札が流通していませんが、銀行などで交換することが可能です。
500円札から500円玉に変更した理由は?
旧貨としてコレクターの間で取引されることもある500円札ですが、なぜ500円玉になったのでしょうか?紙幣から硬貨になってしまった理由を詳しく見ていきましょう。
耐久性
500円札から500円玉に変わったのは耐久性が大きく関係しているとされています。500円札に限らず、紙幣は機械に読み込まれたり、財布の中で折りたたまれてしまうため、劣化が早く、寿命は1〜2年ほどです。一方で硬貨の寿命は素材が金属であるので丈夫で、平均で20年と長く使うことができます。こういった耐久面で大きな違いがあるため、500円札から500円玉に変更されたのではないでしょうか。
コスト面
500円札と500円玉ではコスト面でも違いがあります。500円札の1枚あたりのコストは約20.4円で、500円玉は約19.9円だとされているようです。500円札と500円玉ではそこまで製造コストに大きな差はありません。
しかし、500円札は耐久性が低いため、より多く製造する必要があります。それにより製造コストが増えてしまうので、費用を抑えるために500円玉に変更されました。
セキュリティ対策
500円札は耐久性だけではなく、セキュリティを理由に500円玉になったと言われています。昔は今ほど紙幣の偽造防止技術が高くありませんでした。そのため、偽札を製造することも容易でしたし、偽造された紙幣は識別することが難しいため硬貨に変更されたようです。
しかし、現在の500円玉は簡単に偽造できないように異なる金属板を使って構造を複雑にしたり、ギザギザ模様を刻むといった加工を行なったりすることでセキュリティ対策を施しています。
自動販売機などの普及
1980年代以降に日本では自動販売機やコインロッカーが普及するようになりました。一般的に自動販売機やコインロッカーは500円玉もしくは100円玉などの硬貨を使用します。そのため、そういった機械が普及したことで紙幣よりも硬貨の方が利便性が良く、エラーが発生しにくいので500円玉に変わっていったのではないかとされているようです。
現代でも千円札などの紙幣は自動販売機で読み込みができないことが少なくないので、そういった面を解消するために500円玉になったのではないでしょうか。
国際的な流れ
日本だけではなく、アメリカやイギリスといった海外の国でも1セントや1ポンドといった硬貨を使用しています。
海外も日本と同じように耐久性やセキュリティ面を理由に紙幣だけではなく、硬貨を使用するようになりました。そのため、昔の日本は国際的な流れに乗ることが多かったので、それに合わせて500円札から500円玉に変更したと言われています。
まとめ
今回は、500円札はいつまであったのか、500円玉に変更した理由などを解説してきました。
500円札は耐久性や偽造防止の観点から1994年に製造が中止され、それ以降は500円玉になっています。500円玉になってからも偽造を防止するために様々な加工がされてきているため、今後もパージョンアップしていく可能性があるので、どういった違いがあるのかについても注目していきましょう。