ダイヤモンドの採掘方法は?日本で見つかる?産出国・埋蔵量を調査

ダイヤモンドの採掘方法は?日本で見つかる?産出国・埋蔵量を調査

※当サイトは、海外在住者の方に向けて情報を発信しています。

ダイヤモンドは希少性の高さと美しさを兼ね備え、とても人気のある宝石です。ダイヤモンドは日本では金剛石とも呼ばれ、結婚指輪などに多く使われていますが、どのようにして採掘されるのでしょうか。

また、ダイヤモンドは日本で見つかるのかも気になりますよね。そこで今回は、ダイヤモンドの採掘方法や日本で見つかるのか、産出国や埋蔵量について調査します。

目次

ダイヤモンドの採掘方法は?

ダイヤモンドは主成分が炭素で、地球内部で高圧力と数千度にもなる高熱によって生成されることで知られています。ダイヤモンドは鉱石の中で最も硬いことで知られていますが、どのようにして採掘されるのでしょうか。

パンニング

ダイヤモンドの採掘方法として古くから知られているのが、パンニングという方法です。パンプニングはザル状の大きなお皿を使い、水中にある砂などを使います。パンニングはザル状になっているので、不必要なものを選別することができ、その中にあるダイヤモンドを探すという方法です。

ただ、パンニングで採掘できるダイヤモンドの大きさはかなり小さく、生成のされ方を考えると、量もそれほど多くありません。

また、パンニングは昔ながらの手法であり、現在はあまり使われていないようです。

パイプ鉱山

パンニングの次にダイヤモンドの採掘方法として利用されることが多くなったのが、パイプ鉱山です。パイプ鉱山とはダイヤモンドを含む鉱物が溶岩の流れる部分にあることが多く、パイプ状になっていることから呼ばれるようになったとされています。

パイプ鉱山では地表付近にあるダイヤモンドを鉱物を採掘する方法で、爆薬を仕掛け、粉砕した中からドリルなどを使って回収するという方法です。ただ、この採掘方法で取れるダイヤモンドの確率は2,000万分の1とされており、宝石として利用できるのは僅か10%から20%となっています。

漂砂鉱床

ダイヤモンドを含む岩石などのことをキンバレーライトと呼ばれ、これらは風化や水の流れといった長い年月をかけて河や海に流れます。そして、キンバレーライトを採掘できる場所のことを漂砂鉱床と呼び、ダイヤモンドは比重が重く、水の底などに沈んでしまうという性質を活かした方法が漂砂鉱床採掘です。

ダイヤモンドは水の流れなどで川底や海岸などに堆積し、砂利などに含まれているものを重機などを使って回収します。

漂砂鉱床は爆薬を使わないので安全性はありますが、パイプ鉱山よりも確率は低いようです。

ダイヤモンドは日本で見つかる?

ダイヤモンドは世界中で人気のある鉱石で、日本でも馴染みのあるものとなっています。日本では金剛石と呼ばれることがあるダイヤモンドですが、商業的に採掘されたことはありません。

かつて日本では希少価値の高い金が多く採掘されましたが、なぜダイヤモンドはないのでしょうか。

比較的新しい土地だから

日本でダイヤモンドが見つからないのは、他の大陸に比べて新しい土地だからだとされています。

通常、ダイヤモンドは地下150mから250mのマントルといった地球の奥深くで生成され、長い年月をかけて地表に移動することが多いです。しかし、日本は比較的新しくできたプレートの上にある国であるため、ダイヤモンドが生成される条件から外れてしまうので見つかっていません。

ダイヤモンドが採掘される場所は、火山活動が頻繁に起きていた時代からあったところだとされています。

極小だが見つかった!?

日本は地質的条件から外れているためダイヤモンドは採掘できないと考えられてきました。しかし、2007年に愛媛県四国中央市にある四国山地で、1,000分の1という大きさの天然ダイヤモンドが発見されています。大きさは小さいですが、これまでの説を覆す発見となり、条件的には和歌山県や千葉県、奈良県、三重県といった場所でも天然ダイヤモンドを発見できるのではないかとされています。

ただ、一部では2007年に発見されたダイヤモンドは、プレートの動きによって生じた超高圧条件で生成されたとも考えられているようです。

ダイヤモンドの産出国はどこ?

日本でダイヤモンドを採掘することは現実的ではないということが分かりましたが、世界的にはどこの国が多く産出しているのでしょうか。

鉱石などの資源物はオーストラリアアフリカといった地域に多いイメージがありますね。

ただ、ダイヤモンドはある国が10年以上も産出国1位になっているとされています。

それでは、ダイヤモンドの産出国について詳しくみていきましょう。

ロシア

ダイヤモンドの産出国としてしられ、最も多く採掘しているのはロシアです。ロシアは10年以上も産出量が1位になっており、2015年に行なわれた統計では、25.4トンの内約32%の割合を占めていたともされています。

ロシアにはダイヤモンドを含んでいる岩石・キンバレーライトが埋まっている場所が1,000箇所以上もあるとされており、大きさと質を兼ね備えたものが多いそうです。

特に、ロシアの北西部にあるウダーチナヤ鉱山は、国内で採掘されるダイヤモンドの内85%を占めているとされています。

ボツワナ

アフリカ大陸の南部に位置するボツワナも、ダイヤモンドの産出国として知られており、質の高いものが多いとされています。ボツワナの産出量はロシアの半分程度ですが、上質であることから高い人気を誇り、国の輸出額の80%を占めているそうです。

カナダ

カナダにはダイヤモンドの世界総産出量の4%を占めているエカティ鉱山があり、他の鉱山にも多く埋まっているようです。ただ、カナダのエカティ鉱山やダイアヴィク鉱山は厳しい道乗りの先にあるようで、辿り着くのも一苦労するとされています。

ダイヤモンドの埋蔵量は?

2025年8月現在、ダイヤモンドの正確な埋蔵量については明らかになっていません。しかし、近年の調査では地球には想定をはるか上回る量のダイヤモンドが埋蔵されていると考えられ、少なくとも約5万トンよりは多いとされています。

また、ダイヤモンドはこれまでにロシアで37.3百万カラット、ボツワナでは25.1百万カラット、カナダでは16百万カラットという量が採掘されてきました。

ただ、ダイヤモンドも限りあるものなので、いつかは取れない日が来るかもしれません。

まとめ

今回はダイヤモンドの採掘方法や日本で見つかるのか、産出国や埋蔵量について調査しました。

ダイヤモンドの採掘方法は様々ありますが、どの手法でも取れる確率はそこまで高くはないようです。また、現在の産出量トップはロシアですが、日本でも天然ダイヤモンドが見つかったようにシェア率が変わってくる可能性もあるのではないでしょうか。

この記事を書いた人

今まで勉強してこなかった歴史と経済にハマり、仕事を辞めて世界を放浪中。旅行をしながらその土地の文化と歴史に触れています。キャッシュレスが進む昨今ですが、意外と貨幣にはその国の歴史が詰まっていました。いつ現金がなくなるか分かりませんが、今だからこそ世界のお金のトレビアを紹介します。

目次