日本はヴェネツィア共和国で生まれた商人・マルコ・ポーロが「黄金の国ジパング」と自身の著書である『東方見聞録』で紹介したことからそのように呼ばれていますが、実際はどうなのでしょうか。日本は質の高い金を採掘しており、埋蔵量は世界一と言われているようですね。
そこで今回は、金の埋蔵量世界一は日本なのか、「黄金の国ジパング」(日本)で金が取れる場所なのはどこなのか調査していきたいと思います。
金の埋蔵量世界一は日本?金は今後どうなる?
日本は大判小判などに金を使っていたことやマルコ・ポーロの『東方見聞録』で「黄金の国ジパング」と紹介されたことから資源が豊富だと考えられています。また、金の埋蔵量世界一は日本だと思っている人も少なくないのではないでしょうか。
しかし、残念ながら金の埋蔵量世界一は日本ではありません。では、どこの国が金の埋蔵量世界一なのか気になりますよね。
それでは、金の埋蔵量世界一はどこなのか、今後、資源は枯渇するのか詳しくみていきましょう!
世界一はオーストラリア
2024年に行なわれたある調査によると、現在、金の埋蔵量が最も多い国はオーストラリアであるとされています。
金を最も産出しているのは中国ですが、規制もあり、徐々に採掘される量は減っているようですね。
各国の金の埋蔵量はこのようになっています。
順位 | 国 | 埋蔵量 |
1位 | オーストラリア | 約12,000トン |
2位 | ロシア | 約11,100トン |
3位 | 南アフリカ | 約5,000トン |
4位 | アメリカ | 約3,000トン |
4位タイ | 中国 | 約3,000トン |
20年後にはなくなってしまう?
現在、金が多くあるオーストラリアやロシアなどの国々では、毎年何百トンもの量を採掘しています。
金は石油などと同じように限りある資源であり、地球に埋蔵されている量は残り約5万トンだと考えられているようです。そのため、現在の採掘ペースで作業を続けていけば、約20年後には金はなくなってしまうという資産も出ています。
鉱山から金が採掘できなくなってしまった場合に供えて、「都市鉱山」や「海底熱水鉱床」、「海水」、「下水汚泥」、「リサイクル」などの新しい方法が実用化に向けて研究されているそうです。
黄金の国ジパング(日本)で金が取れる場所は?
現在の日本の金の埋蔵量はアメリカの10分の1ほどだといわれ、それほど多くありません。しかし、金閣寺などを見れば分かるように日本にも多くの金があったのは明白であり、電子機器や貴金属類の金を再利用する「都市鉱山」を含めると、約7,000トンもあると言われています。
では、「黄金の国ジパング」と呼ばれた日本で金が取れる場所とはどこなのでしょうか。
「黄金の国ジパング」で金が取れる場所を詳しく紹介していきたいと思います。
菱刈鉱山だけ!
現在、日本国内で金を採掘することができるのは鹿児島県にある「菱刈鉱山」のみとなっています。日本で採掘することができる金の量は毎年8トンのみと、オーストラリアやロシア、アメリカなどと比べてもかなり低い数字です。
しかし、「菱刈鉱山」は世界的に見ても金の含有率が高い鉱山となっています。一般的な鉱山では1トンあたりに含まれている金は4グラムほどですが、「菱刈鉱山」はその10倍の40グラムなのです。
昔は多くの金山があった!
現在、日本で金を採掘することができるのは「菱刈鉱山」だけですが、明治時代より前は多くの金山から産出されていました。
日本で有名な金山といえば、新潟県にある「佐渡金山」、北海道の「鴻之舞金山」、秋田県にある「尾去沢鉱山」、福島県の「高玉金山」、大分県内にある「鯛生金山」などが挙げられます。
また、金ではなく砂金が取れる場所は北海道、宮城県、山梨県などを始め、全国各地にあるようですね。
まとめ
今回は金の埋蔵量世界一は日本なのか、「黄金の国ジパング」(日本)で金が取れる場所はどこなのか調査してきました。
「黄金の国ジパング」と呼ばれている日本ですが、金の埋蔵量世界一はオーストラリアが1位となっており、産出量もかなり少ないです。
現在、日本で金を採掘することができるのは、鹿児島県にある「菱刈鉱山」のみとなっています。しかし、日本は「都市鉱山」を含めると金の埋蔵量は約7,000トンもあると言われており、世界でも上位であることが分かりますね。