【世界の通貨】カザフスタンの通貨(テンゲ)|硬貨・紙幣・最新デザイン

【世界の通貨】カザフスタンの通貨(テンゲ)|硬貨・紙幣・最新デザイン

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この記事では、カザフスタンの通貨(テンゲ)のデザインや、カザフスタンでの最低賃金など経済事情について調べています。中央アジアに位置する共和制国家であるカザフスタンは、世界最大の湖カスピ海に面した広大な国です。石油・天然ガスなどの資源に恵まれており、鉱物資源の輸出により経済成長を遂げてきました。キャッシュレス文化も浸透しているため、気軽に旅行ができる国としても知られるようになっています。では、カザフスタンの通貨について見てみましょう。

目次

現在のカザフスタンの主要通貨

カザフスタンの主要通貨は「テンゲ」です。補助通貨単位に「ティイン」がありますが、価値が小さすぎるために現在は使われていない単位だそうです。ソビエト連邦が崩壊後に導入されたテンゲは、カザフ語で「目盛り」を意味する言葉。カザフスタンはロシア文化やロシア語の影響を受けている国のため、ロシア語が由来となっている説もあるそうですよ。

カザフスタン通貨の表記

カザフスタンの国際通貨コードは「KZT」と表記されます。記号は「」です。日本では郵便番号として使われる記号に似た印象を抱かれるかもしれませんが、アルファベットのTに1本線を加えたものです。カザフ文字で「テンゲ」をあらわすTをイメージしています。紙幣や硬貨をはじめ、カザフスタン国内の値札にもよくみられるそうです。

現在の為替レート

カザフスタンで使われている通貨・テンゲのレートを見てみましょう。2025年8月現在、1KZT=0.27JPYとなっています。アメリカドルでは0.001USD、ユーロでは0.001EURです。テンゲは比較的不安定な通貨といわれており、何度も切り下げが行われてきました。原油価格やロシア経済に影響される通貨のため、ロシア・ルーブルにほぼ連動しているといっても過言ではないでしょう。

カザフスタンの紙幣とコインの最新デザインと種類

カザフスタンで使われている通貨と紙幣のデザインをご紹介します。 

20,000テンゲ紙幣

デザイン表(Front)裏(Back)


描かれているものアスタナの「カザフ・エリ」記念碑とハトカザフスタンの概略地図
透かしサマルク(カザフの神話に登場する鳥)
大きさ155×79(mm)

(画像の引用: https://nationalbank.kz/en/news/banknoty/6780

10,000テンゲ紙幣

デザイン表(Front)裏(Back)


描かれているもの山脈と無限装飾、雪ヒョウの金色装飾ユキヒョウ
透かしサマルク(カザフの神話に登場する鳥)
大きさ145×70(mm)

(画像の引用:https://nationalbank.kz/en/news/banknoty/6781

5,000テンゲ紙幣

デザイン表(Front)裏(Back)


描かれているもの金の鷲古代装飾チャリン渓谷鷲
透かしサマルク(カザフの神話に登場する鳥)
大きさ140×70(mm)

(画像の引用:https://nationalbank.kz/en/news/banknoty/6782

2,000テンゲ紙幣

デザイン表(Front)裏(Back)


描かれているもの羚羊(レイヨウ)湖サイガ
デザイン詳細ウシ科の動物のうち約90種を示すグループ
透かしサマルク(カザフの神話に登場する鳥)
大きさ135×70(mm)

(画像の引用:https://nationalbank.kz/en/news/banknoty/6784

1,000テンゲ紙幣

デザイン表(Front)裏(Back)


描かれているもの生命の樹と鳥中央アジアの牧場風景サイガ
透かしサマルク(カザフの神話に登場する鳥)
大きさ130×70(mm)

(画像の引用:https://nationalbank.kz/en/news/banknoty/6783

500テンゲ紙幣

デザイン表(Front)裏(Back)


描かれているものカザフスタンの国章独立記念碑ハトカザフスタンの地図鳥伝統文様
透かしサマルク(カザフの神話に登場する鳥)
大きさ130×67(mm)

(画像の引用:https://nationalbank.kz/en/news/banknoty/6785

200テンゲ紙幣

デザイン表(Front)裏(Back)


描かれているもの手鳥バイテレク塔カザフスタンの地図山岳風景近代的な都市
デザイン詳細手・鳥:平和と独立の象徴バイテレク塔:カザフスタンの首都アスタナのシンボル的建造物
黄、青、赤など
透かしサマルク(カザフの神話に登場する鳥)
大きさ130×70(mm)

(画像の引用:https://nationalbank.kz/en/news/banknoty/6783

200テンゲ硬貨

デザイン表(Front)裏(Back)


描かれているもの額面の数字カザフスタン共和国国立銀行の紋章
素材バイメタル貨
大きさ26mm
重さ7.5g

(画像の引用:https://nationalbank.kz/en/catalog/coins

100テンゲ硬貨

デザイン表(Front)裏(Back)


描かれているもの額面の数字カザフスタン共和国国立銀行の紋章
素材バイメタル貨
大きさ24.5mm
重さ6.7g

(画像の引用:https://nationalbank.kz/en/catalog/coins

50テンゲ硬貨

デザイン表(Front)裏(Back)


描かれているもの額面の数字カザフスタン共和国国立銀行の紋章
素材ニッケルメッキ鋼鉄
大きさ23mm
重さ6.0g

(画像の引用:https://nationalbank.kz/en/catalog/coins

20テンゲ硬貨

デザイン表(Front)裏(Back)


描かれているもの額面の数字カザフスタン共和国国立銀行の紋章
素材ニッケルメッキ鋼鉄
大きさ18.27mm
重さ3g

(画像の引用:https://nationalbank.kz/en/catalog/coins

10テンゲ硬貨

デザイン表(Front)裏(Back)


描かれているもの額面の数字カザフスタン共和国国立銀行の紋章
素材メッキ鋼鉄
大きさ19.56mm
重さ5.2g

(画像の引用:https://nationalbank.kz/en/catalog/coins

5テンゲ硬貨

デザイン表(Front)裏(Back)


描かれているもの額面の数字カザフスタン共和国国立銀行の紋章
素材メッキ鋼鉄
大きさ17.27 mm
重さ1.85g

(画像の引用:https://nationalbank.kz/en/catalog/coins

偽札を防ぐためにしていること

カザフスタンの紙幣において偽札を防ぐために施されているのは、以下の通りです。

  • 光の角度で模様や色が変わる
  • 肉眼では見えにくい極小文字がプリントされている
  • 紫外線下で光るUVインクを用いて隠し模様がプリントされている
  • 見る角度で色が変わるインクで額面数字が印字されている
  • 視覚障がい者向けの点字状の印刷が施されている

カザフスタンの紙幣に施されているセキュリティ対策は高度なもので、偽造の難易度が高いと評価されています。

カザフスタンの最低賃金と平均年収は?

カザフスタンの最低賃金と平均年収を見てみましょう。カザフスタンの最低賃金は、2025年時点で月に85,000KZTです。日本円にすると23,354JPYとなります。内部事情としては、男女で賃金に差があるという情報もありますが、業種によるようです。年収で計算すると平均5,383,440KZT(1,479,286JPY)となりますが、一部の高収入者が平均を引き上げているため、実情は所得格差があります。

まとめ

カザフスタンの通貨・テンゲについて、またカザフスタンの賃金や年収について調査しました。政治的に安定していて、旅行や観光でも人気となっているカザフスタン。世界治安ランキングを見てみると、中央アジア諸国の中では上位に入っていることもわかります。自然豊かで観光名所も多いカザフスタンは、都市部でキャッシュレス決済がしやすくなっていますが、色鮮やかな紙幣も魅力的ですね。カザフスタンを訪れる際には、ぜひ通貨にも注目してみてくださいね。

参考文献

  1. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%B3%E3%82%B2#
  2. https://nationalbank.kz/en/news/zashchitnye-elementy-na-banknotah-nacionalnoy-valyuty—tenge
  3. https://www.xe.com/
  4. https://www.eureporter.co/kazakhstan-2/2025/01/08/kazakhstan-named-most-peaceful-country-in-eurasia-in-2024-global-peace-index/
  5. https://jp.tradingeconomics.com/kazakhstan/minimum-wages
  6. https://www.investopedia.com/financial-edge/0412/the-most-counterfeit-proof-currencies.aspx

この記事を書いた人

今まで勉強してこなかった歴史と経済にハマり、仕事を辞めて世界を放浪中。旅行をしながらその土地の文化と歴史に触れています。キャッシュレスが進む昨今ですが、意外と貨幣にはその国の歴史が詰まっていました。いつ現金がなくなるか分かりませんが、今だからこそ世界のお金のトレビアを紹介します。

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